青い鳥を求めて

『劇団青い鳥』『もろびとこぞりてver2.3』を見に行きました。会場となった伊丹市の「アイ・ホール」は初めてでしたが、こじんまりとして、今回の劇にはぴったりの雰囲気でした。おまけに三木は、一番前の席で見ることができ、芹川さんたちの一挙手一投足を心行くまで楽しむことができ、とってもラッキー!でした。

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ガーデン・カフェのテーブルで繰り広げられる3人の女性たちの会話。彼女たちはずっと待っている。彼を。その彼こそが彼女たちに「主役」というチャンスを与えてくれる演出家であり、そしてまさしく白馬の王子様なのかもしれない。

さなえ(天光眞弓)「どうしても、今回は主役がやりたいの。私もういい歳だし」

さぎり(葛西佐紀)「それは私だって同じだっていったでしょ。私だってこの歳になるのに、いまだにハーフタイムで、どんなに苦労して女優やってると思ってんのよ」

さなえ(天光眞弓)「お互いさまよ」

まつみ(芹川藍)「実は、私も待っているんです、彼を」

そして場面は変わり、3人の女性たちは、自分たちの力で公演を続けながら、各地を旅していく・・・。

誰かが自分に幸せを運んできてくれる。誰かが自分にチャンスを与えてくれる。誰かが自分の夢をかなえてくれる。誰かが背中を押してくれる。誰かが。誰かが。でも、そんな「誰か」はどこにもいやしない。チャンスは自分でつかむもの。夢を追い求めて、自ら動いている時こそが、夢をかなえている瞬間なのかもしれない。

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青い鳥を求めていたチルチル、ミチルのように、彼を待っているまつみたちはそんなことを私たちに伝えているような気がしました。まさに『劇団青い鳥』の原点のような演劇でした。