「性暴力」 被害者の気持ちを受け止めて

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昨日5月14日(土)に大阪で開催されたシンポジウム「性暴力~どう防ぎ、どう救う~」に参加しました。
自分の被害を公表して、性暴力防止を訴えている小林美佳さんのもとには、被害を受けた人たちから、毎日何十通ものメールや手紙が届くといいます。
その数3,000人以上。小林美佳さんは、一人ひとりの思いを受け止めて、全ての人に丁寧に返事を返しています。

被害を受けた半数以上の人が「誰にも話していない」と。誰にも相談をすることができず、一人で孤独に苦しんでいる。どれだけ辛いことでしょう。本当に胸が締め付けられる思いです。
加害者ではなく、反対に被害者を責める人もいまだに多いのです。「夜遅くに歩いていたから」「お酒に酔っていたから」と。ようやく相談をした相手から「誰にも言わない方がいい」と口止めされた人もいます。
周囲の人からのセカンドハラスメント(二次被害)によって、さらに苦しめられる被害者が大勢います。

パネルディスカッションの最後にパネリスト4人が、性暴力防止に向けての一言をそれぞれ色紙に書きました。
小林美佳さんは「♡(ハートマーク)」。まずは「被害者の気持ちを受け止めて、理解してほしい」。そして「防ぐのも、支えるのも人の力」と。

パネルディスカッションの後は、「PANSAKU」さんのミニライブ。ぱんさん(ヴォーカル&ギター)は、7年前に性暴力を受けました。
その事件は間もなく「時効」を迎えます。今の心境をゆっくりと静かに語ってくれました。
心の奥底にしみわたる本当に素敵な歌声とギターでした。

とても残念だったのは、参加者の半分位の人がぱんさんのミニライブを聴かずに帰ってしまったことでした。
被害を受けた3,000人の人たち。加害者は半数が顔見知りです。その中でも一番多いのが「職場関係」。
性暴力はセクシュアルハラスメントです。
みなさんの職場では、誰もが本当に安心して働ける環境になっているでしょうか。
私はこれからも「セクハラのない職場づくり」をしっかりとサポートしていきたいと思います。

『Building(ビルディング)』  鵜久森典妙写真展

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『街路樹』『接写でござる』と毎年5月に写真展を開催している鵜久森典妙(うくもりのりたえ)さん。
今年はどんな世界に出会えるかとワクワクしながら神戸の平野に出かけました。
とっても迫力があって、でも少しはかなさが漂っていて、なんだか不思議な面白い世界でした。

映画プロデューサーの鵜久森さんは、医療や環境問題をテーマにしたドキュメンタリーを長年にわたって製作しています。
その中でも『24000年の方舟』は、原子力発電の放射性廃棄物の実態に鋭く迫った映画です。
福島第1原発の放射能事故が起こる遥か前の1986年に、「トイレのないマンション」と形容される原発の抱える問題を指摘しています。

今、できるだけ多くの方にしっかりと観ていただきたい作品です。
「24000年」は、プルトニウムの半減期です。
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『24000年の方舟』(DVD) 33分/10,500円/1986年
◆ 製作: 鵜久森典妙、保木政男
◆ 監督: 高橋一郎
◆ 撮影: 山添哲也
◆ ナレーター: 大滝秀治
◆ お申込み: (FAX専用)078-333-8690

詳細は「映画製作委員会」のサイトをご覧ください>>>
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『Building(ビルディング)』 鵜久森典妙写真展
□ 日時: 5月2日(月)から19日(木)11時から18時(11、18日(水)は休み)
□ 場所: いちばぎゃらりぃ侑香(TEL:078ー361ー5055)
   神戸市兵庫区神田町38の22
□ アクセス: JR三ノ宮駅より神戸市バス7系統乗車、
   JR神戸駅より7、9、110系統乗車、
  「平野市場前」バス停下車(バス道東へ100m)

写真展が紹介されている神戸新聞(5月3日)はこちら>>>「110503-kobe-ukumori-syashinten.pdf」をダウンロード