多様な性のあり方を認め合って

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和歌山県の真道ゴー選手が、WBC女子フライ級タイトルマッチに挑戦、見事チャンピオンベルトを手にしました。真道選手は幼い頃から女性という自分の性に違和感を覚え、大学時代には先輩の女性と交際、周囲から無視をされるなどのいじめを受けて死を考えたことも。性同一性障害の診断を受けたのが2年前、今はありのままの自分を受け入れたいと言います。
参議院議員に繰り上げ当選となった尾辻かな子さんは、大学時代に女性に恋をして、レズビアンであることを自覚したものの誰にも打ち明けることができませんでした。その後、2005年の大阪府議時代に同性愛者であることをカミングアウト(公表)、「多様性を認め合う社会を作りたい」と2007年の参院選に立候補しました。
日本では同性同士の婚姻は法律ではまだ認められてはいませんが、フランスでは4月に同性婚を認める法律が成立、世界では14番目の合法化となりました。
人の価値観や考え方はそれぞれ違うものです。自分の性をどのように認めるか、また誰を愛するのか(異性か同性か)もそれぞれ違って当たり前。にもかかわらずテレビのバラエティ番組等では、同性愛の人をからかったり、揶揄したりということが多く見うけられます。そのような報道が偏見や差別を助長し、学校や職場でのいじめやセクシュアルハラスメントにつながっている部分もあるのではないでしょうか。
多様な価値観をお互いに認め合える社会にしていきたいと強く思います。

セクハラの報道とセカンドハラスメント

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企業や教育機関、行政機関でのセクシュアルハラスメントの報道が後を絶ちません。
宴会で男性が女性の体をさわったことで停職6か月の懲戒処分を受けた、という記事では「今回の件は、手を握ったり肩に手を回すなど、程度の軽いものであったが・・・」という記述がありました。
手をさわったり肩を組んだり、という行為は「程度が軽い」という意識がまだまだ根強くあるようです。
このような報道や社会の風潮が、被害者をさらに苦しめるセカンドハラスメント(二次被害)を生み出していきます。たとえば被害者に対して「この位でセクハラと思うのは神経質」「イヤだと思ったら、その時にはっきりと言えばよい」などの言葉です。

職場や学校で不必要に体をさわるのは、胸でも肩でも腕でも重大なセクハラになるのです。
メディアに携わる人たちは、どのような言動がセクハラになるのかということはもちろんのこと、被害者の心理などについても正しく理解をしてほしいと思います。
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