なごやかながらも実り多いセミナーになりました「ハラスメント相談員セミナーを各地で開催してほしい」という声も

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うなずきながら熱心にメモを取る人、一言も聞き漏らすまいとじっと聴き入る人。
9月12日(金)の「三木啓子のハラスメント相談員セミナーvol.10」には、東京の方だけでなく、沖縄、広島、山形など遠方からも参加、ロールプレイにも熱心に取り組んでくださいました。
「ハラスメント 相談員の心得」をサブテキストに相談対応や新しい判例の解説、防止対策などについて具体的にお伝えしましたが、随所で具体的な質問も活発に出されました。
コーヒーブレイクでは、参加者同士が名刺交換や情報交換などもされていて、なごやかな雰囲気ながらも実り多いセミナーとなりました。

来年2月の大阪でのセミナーには、他の担当者をぜひ参加させたい、というお声もいただきました。
今後もハラスメント相談員の育成に取り組んでいきたいと思います。
皆さんのアンケートの一部をご紹介します。
● 今回初めてセミナーに参加しました。相談員の重要性を改めて認識しました。自分ではできていると思っていた事ができていないと認識できる良い機会となりました。
● ガイドライン作成のポイント等を具体的にイメージをすることができました。セクハラ、パワハラの相談は年々増えています。今日のセミナーやDVDを参考にして相談員を増やしていきます。
● レジュメ、資料が大変見やすく復習するのにもとても役立つと思います。三木さんの講義もとても説得力のあるものでした。
● ロールプレイは難しかったけれども、楽しんで参加することができました。
● セミナーに参加する前はとても難しいと思っていたのですが、相談業務を前向きにとらえることができました。

海上自衛隊でパワハラ自殺相談を放置していた組織の責任は甚大です

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組織ぐるみでのいじめの隠ぺいに対して、厳しい判決が5月に出されたばかりの海上自衛隊で、またしても痛ましい事件が明らかになりました。
横須賀基地の護衛艦内で、上司からパワハラを受けて男性隊員が自ら命を絶ちました。
隊員はいじめを受けていること、異動をさせて欲しいことなどを3回にわたって別の上司に相談をしていましたが、対応や改善がなされませんでした。
自殺の前日には、相談の場にパワハラをしている上司を同席させています。そのような状況では本音は話せないでしょう。その直後、報復のようにさらにパワハラを受け、隊員は追い詰められていきました。大勢の他の隊員もパワハラを知りながら、誰も止めることができなかったという事も明らかになりました。
自衛隊という特殊な組織とはいえ、周囲が知っていながら防ぐことができなかったことは、深刻に受け止めなければならないでしょう。

直接的には、1人の上司によるパワハラかもしれませんが、何度もシグナルを出していたのに、最悪の事態を防げなかった他の上司と組織の責任は甚大です。
当事者たちを処分するだけではなく、なぜ防げなかったのか、どのように対応するべきだったのかを真摯に検証し、再発防止のための具体的な取り組みを早急に公表するべきだと思います。

男性に対しても立場を利用した性的な言動はセクハラです

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フィギュアスケートの高橋大輔選手が、2月のソチオリンピック閉会式後の打ち上げ会場で、橋本聖子参議員から無理にキスをされたということが、8月末に報じられました。橋本議員は、日本スケート連盟会長で、JOC常務理事兼強化本部長という立場です。
この件に関して
橋本議員は「強制はしていない」
高橋選手は「セクハラを受けたという認識はない」
鈴木惠一スケート連盟副会長は「(高橋選手は)男だからセクハラにはあたらない」
とのコメント。

例えば、浅田真央選手が男性の協会理事からキスをされたらどうでしょうか。明らかにセクハラであり、パワハラでもあると言えるでしょう。しかし、キスをされた本人はセクハラを受けた、とはなかなか言えないのが現状です。
女性、男性という性別で考えるのではなく、双方の力関係や立場の違いを正しく認識することが必要でしょう。

スケート連盟はこの件をうやむやにするのはなく、ハラスメント(セクハラであり、パワハラでもある)に対して、早急に対応をするべきだと思います。