「歌わせたい男たち」グランプリ受賞

劇団二兎社「歌わせたい男たち」「第5回朝日舞台芸術賞」のグランプリを受賞しました。(1月8日朝日新聞)これは永井愛作・演出で、学校の卒業式での「君が代」斉唱をめぐって、色々な考えや立場の人たちの人間性を深く描き出した作品です。

大阪では、昨年11月23日(水・祝)にシアタードラマシティで昼と夜の2回上演され、三木も何とか昼の部のチケットを購入して、見る事ができました。補助椅子も使っての満席でした。

おそらく、どこの学校でも卒業式前には繰り広げられると予想される、「君が代」斉唱の推進派と反対派のそれぞれの主張がコミカルに、かつシリアスに繰り広げられ、存分に楽しませてもらいました。

舞台を見ながら、どんな事にも必ず反対意見、少数意見はあるけれど、それを切り捨てるのではなく、少数意見や弱者の意見にもしっかりと耳を傾ける社会であってほしいと強く願わずにはいられませんでした。

永井愛の作品は数年前に「萩家の三姉妹」を見たのだけれど、女性たちの恋愛・結婚観、女性の生き方を深く描いた作品で、これも楽しませてもらいました。

舞台は映画と違って、後からビデオで見るということができないので、見るタイミングを逃してしまいがちですが、これからもできるだけ彼女の作品は見たいなと思います。映画も好きですが、舞台はやはり演じ手(スタッフも含めて)と客席との一体感を味わえる所に大きな魅力を感じます。

文章でも、演劇でも、音楽でも、美術でも、自分の思いを何かの形で「表現」するということは、とても素晴らしく、大切な事だと思います。そういった芸術の分野は今までは男性を中心にした世界がほとんどでしたが、活躍する女性がどんどん増えていくのはとてもうれしいことですね。

市民劇団ですが私が応援している「えびふらい」も女性ばかりの劇団で今年で7年目を迎えました。昨年12月13日には朝日新聞で大きく紹介され、翌14日には吹田市のメイシアターで岸田國士作の「結婚をめぐる3つの風景」を上演しましたが、シナリオも彼女たちの演技もとても素晴らしいものでした。