チャレンジ-私と仕事

アトリエエムを設立してから「どうして会社を作ったのですか」「これからどんな会社にしたいですか」「いつから会社をつくろうと思っていたのですか」などと良く聞かれるようになりました。そんな頃、東京にある「女性と仕事の未来館」で作文を募集しているのを知りました。丁度昨年の秋頃です。毎年作文募集をしていて、今回が4回目。なんと今年のテーマは「チャレンジ-私と仕事」。今から会社を設立しようとしている私になんてピッタリ!のテーマでしょうと感激しつつ、なぜ会社をつくろうと思ったのか、など自分の思いを文章にして応募しました。

先日、女性と仕事の未来館から佳作に入選したとの連絡を受けました。やっぱりちょっとうれしいですね。後日賞品を送ってきてくださるそうで、「何かな~」とそれもちょっぴり楽しみ。女性と仕事の未来館のホームページで作文が紹介されていますので、ぜひご覧ください。

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「チャレンジ-私と仕事」三木啓子

 「配属は中南米営業部」。上司の言葉を聞いて、私は嬉しさのあまり思わず小躍りした。大学で学んだスペイン語をいかして、中南米地域の貿易の仕事をしたいと強く願っていたからだ。1982年4月。こうして私は希望に燃えて、

大阪市

内の貿易会社で仕事への第一歩を踏み出した。その時、奇妙な現象に気がついた。1週間の接遇研修を終えて配属されたのは女性社員のみ。一緒に入社した大勢の男性社員の姿が見えない。何と彼らにはさらに半年間の研修が待っていた。工場での商品の製造や販売店での営業など、これからの実務に備えてさらに質の高い研修を受けるのだった。しかも彼らは年齢や学歴に関わらず「事務職」であり、女性社員は全員「補助事務職」なのだ。女性の業務はあくまでも男性の補助でしかなく、しかも賃金や昇格にも大きな較差があった。また当時女性は数年で結婚退職をするのが慣習でもあった。続きを読む