パワハラ等による「心の病」労災が過去最多

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職場でのパワハラやストレスが原因でうつ病などの精神疾患になったとして、2008年度に労災認定を受けた人が269人と過去最多となった、と8日に厚生労働省から発表されました。
また全国の労働局の「労働相談コーナー」にパワハラに関する相談が急増していることも併せて発表されました。
2008年度のパワハラの相談件数は33,242件、6年前の5倍となりました。

セクシュアルハラスメントのように法律がないから、国による定義がないから、「指導とパワハラの線引きが難しい」という声もよく聞きます。
が、考える時の基準は、相手の人格を否定していないかどうか、精神的苦痛を与えていないかどうか、ということが大きなポイントとなります。

「大声で部下を叱る」という行為は決して指導とは言えないでしょう。「何度言ってもわからないから大声で怒鳴るのだ」という声も聞きますが、冷静に静かに言っても部下が理解できないのであれば、大声で言ったからといって、理解できるわけではないのです。上司として業務の説明の仕方、指導の内容等を見直すことが必要でしょう。
また、他の従業員の前で見せしめ的に叱責するのもパワハラです。同様に、ミスをしたことをホワイトボードに名指しで書いたり、回覧することもパワハラです。
部下にとっては「又大声で怒鳴られるのではないだろうか」「又皆の前で叱責をされるのではないだろうか」とうい恐怖心と不安感で仕事を続けることによって、又同じミスをくり返してしまう、という悪循環に陥ってしまいます。
本人にとっては当然ながら、周囲の人にとっても働きにくい職場環境となり、結果的には会社の生産性をさげてしまうだけでしょう。

「指導とパワハラの違い」、これをまず管理職がパワー・ハラスメントセミナー(研修)を通して、しっかり認識し、マネジメントスキルを身に付けていくことが大切です。
アトリエエムでは、職場の実態やご要望に応じたセミナープログラムを準備しています。お気軽にご相談ください。

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