「性暴力」 被害者の気持ちを受け止めて

110515blog_4
昨日5月14日(土)に大阪で開催されたシンポジウム「性暴力~どう防ぎ、どう救う~」に参加しました。
自分の被害を公表して、性暴力防止を訴えている小林美佳さんのもとには、被害を受けた人たちから、毎日何十通ものメールや手紙が届くといいます。
その数3,000人以上。小林美佳さんは、一人ひとりの思いを受け止めて、全ての人に丁寧に返事を返しています。

被害を受けた半数以上の人が「誰にも話していない」と。誰にも相談をすることができず、一人で孤独に苦しんでいる。どれだけ辛いことでしょう。本当に胸が締め付けられる思いです。
加害者ではなく、反対に被害者を責める人もいまだに多いのです。「夜遅くに歩いていたから」「お酒に酔っていたから」と。ようやく相談をした相手から「誰にも言わない方がいい」と口止めされた人もいます。
周囲の人からのセカンドハラスメント(二次被害)によって、さらに苦しめられる被害者が大勢います。

パネルディスカッションの最後にパネリスト4人が、性暴力防止に向けての一言をそれぞれ色紙に書きました。
小林美佳さんは「♡(ハートマーク)」。まずは「被害者の気持ちを受け止めて、理解してほしい」。そして「防ぐのも、支えるのも人の力」と。

パネルディスカッションの後は、「PANSAKU」さんのミニライブ。ぱんさん(ヴォーカル&ギター)は、7年前に性暴力を受けました。
その事件は間もなく「時効」を迎えます。今の心境をゆっくりと静かに語ってくれました。
心の奥底にしみわたる本当に素敵な歌声とギターでした。

とても残念だったのは、参加者の半分位の人がぱんさんのミニライブを聴かずに帰ってしまったことでした。
被害を受けた3,000人の人たち。加害者は半数が顔見知りです。その中でも一番多いのが「職場関係」。
性暴力はセクシュアルハラスメントです。
みなさんの職場では、誰もが本当に安心して働ける環境になっているでしょうか。
私はこれからも「セクハラのない職場づくり」をしっかりとサポートしていきたいと思います。