「合意」は教員と学生間では成立しない

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「納得いかない。合意だった」と容疑を否認している内柴正人容疑者。
九州看護福祉大学の柔道部の遠征で、女性部員に対する準強姦の疑いで逮捕された内柴容疑者のこの言葉に、強い憤りを感じます。

そもそも、教員と学生、コーチと選手の間で「対等な関係」はありえないのです。圧倒的な力の差があるのですから。「対等な関係」でなければ「合意」も成立しません。それは相手が成人、未成年に関わらず、また、飲酒をしている、いないにも関わらず、です。
また大学は、この事件以前に色々な噂や兆候があったにも関わらず、適切な対応がとれていなかった、という事も大きな問題です。
今大学が総力をあげて取り組まなければならないのは、被害者の保護です。被害を受けた女子学生の苦しみを考えると胸が痛みます。
ハラスメントをきちんと認識している専門家が、被害者を常時サポートできるように体制を整えることが大切です。
今後、裁判や証言などでセカンドハラスメント(二次被害)を受けないか、ということも心配です。メディアも含めた大学内外の噂や中傷からも、被害者を絶対に守らなければなりません。

大学は、今回の事件がたまたま起こったのではなく、大学にそのような体質が以前からあったのだという事を真摯に受け止めなければならないと思います。
そして、再発防止に努めなければならないのは言うまでもありません。