海上自衛隊でパワハラ自殺相談を放置していた組織の責任は甚大です

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組織ぐるみでのいじめの隠ぺいに対して、厳しい判決が5月に出されたばかりの海上自衛隊で、またしても痛ましい事件が明らかになりました。
横須賀基地の護衛艦内で、上司からパワハラを受けて男性隊員が自ら命を絶ちました。
隊員はいじめを受けていること、異動をさせて欲しいことなどを3回にわたって別の上司に相談をしていましたが、対応や改善がなされませんでした。
自殺の前日には、相談の場にパワハラをしている上司を同席させています。そのような状況では本音は話せないでしょう。その直後、報復のようにさらにパワハラを受け、隊員は追い詰められていきました。大勢の他の隊員もパワハラを知りながら、誰も止めることができなかったという事も明らかになりました。
自衛隊という特殊な組織とはいえ、周囲が知っていながら防ぐことができなかったことは、深刻に受け止めなければならないでしょう。

直接的には、1人の上司によるパワハラかもしれませんが、何度もシグナルを出していたのに、最悪の事態を防げなかった他の上司と組織の責任は甚大です。
当事者たちを処分するだけではなく、なぜ防げなかったのか、どのように対応するべきだったのかを真摯に検証し、再発防止のための具体的な取り組みを早急に公表するべきだと思います。