日本は世界の中で「42位」。何の順位だと思われますか。
これは、女性の政治・経済分野への進出状況を測るGEM「ジェンダー・エンパワーメント指数」の世界における順位です。毎年「国連開発計画(UNDP)」が調査しており、今年も11月9日に2006年版「人間開発報告書」で発表されました。
ちなみに同報告書でのHDI「人間開発指数」は177国・地域の中で7位でした。2005年は11位、2004年は9位です。HDIは「長寿を全うできる健康的な生活」「教育」「人間らしい生活水準」という人間開発の側面を簡略化した指数で、具体的には「平均寿命」「教育水準(成人識字率と就学率)」「調整済み一人当たり国民所得」を用いて算出しています。ノルウェーが6年連続で1位です。
一方42位と振るわないGEMは、女性が政治及び経済活動に参加し、意思決定に参加できるかどうかを測るもので、HDIが人間開発の達成度に焦点を当てているのに対して、GEMは、能力を活用する機会に焦点を当てています。具体的には「国会議員に占める女性の割合」「専門職・技術職に占める女性の割合」「管理職に占める女性割合」「男女の推定所得」を用いて算出しています。2005年は43位、2004年は38位でした。1位はHDI同様ノルウェーです。
企業研修等で「パワー・ハラスメントセミナー」を実施していますが、参加者が管理職の場合は、ほとんどが男性で、女性はほんの数人です。全くいない職場も時々あります。そういう企業も、もちろん従業員のほとんどが男性というわけではありません。まだまだ悲しい現実ですが、でも女性の能力を活用しようとしている企業が増えつつあるのも事実です。「管理職や議員の半数は女性」という日をめざして、今自分ができる活動を着実に進めていこうと思います。