国も企業も私たち一人ひとりも
セクハラの認識を考え直す時期

「おはよう朝日です」(朝日放送テレビ)の撮影が5月25日(金)にアトリエエムの事務所で、主に質問にお答えするという形ですすめられました。(写真は、撮影前のカメラセッティングの様子)

28日(月)の「今こそ考えよう!セクハラ問題」のコーナーで三木のインタビューが放送されました。動画や画像は著作権の関係でアップできないので、三木のコメントの概要をお伝えします。

●「このくらい我慢しなきゃ」とか「気にしすぎだよ」というのは加害者あるいは第三者の価値観。受けた人が不快な思いをしているならば、それは明らかなセクハラであると社会全体で認識すべき
●セクハラが人権侵害であるという意識が社会全体でまだまだ希薄
●6割の企業がセクハラ防止策に取り組んでいるが、実際には働く女性の3人にひとりがセクハラの被害にあっているのが現状
●社内の相談窓口に相談をした人はわずか3%、最近は第三者機関などの社外の相談窓口を設けるところも少しずつ増えてきている
●性的な言動やスキンシップは職場で仕事をするうえでは不要
●最近はSNSなどに相手の悪口や画像をアップする「ネットセクハラ」も増加
●被害を受けたときには、記録をとることが大事
●男女雇用機会均等法などが制定されて一見対等な立場が出来つつあるように見えるが、まだまだ日本は男性優位の社会。「管理職は男性がふさわしい」「受け付けは女性の仕事」といった暗黙の意識がまだまだ社会の中に存在している

もし、自分の言動がセクハラだと指摘されたときや相談を受けたときに、どうすればよいか、またセカンドハラスメントやジェンダーハラスメント等についてもお話ししたのですが時間の関係で放送されなかったのは少し残念です。が、とても大切なことなので、「セクハラセミナー」では必ずお伝えしています。

5月23日に開かれた内閣府の男女共同参画会議では、女性活躍をすすめるために政府が取り組むべき重点事項を決定しました。そこには財務省のセクハラ問題を受けて、防止や被害者の保護対策推進が盛り込まれました。現状の対策に加えてさらに実効性を高めるよう新たな対策を検討することも求めています。今後具体的な取り組み方針が決められる予定です。

5月28日には野田聖子総務相兼女性活躍担当相が、法整備の必要性もふまえつつ、まずは再発防止に向けたガイドラインの策定を今国会中に行う考えを発表しました。

国も企業もそして私たち一人ひとりも、セクハラに対する認識と対策を早急に考え直す時期にきていると思います。

「『働き方改革』で過労死はなくなるか」
働き方改革関連法案 強行採決

5月26日(土)に神戸市内で「過労死問題 取材の現場から」とのテーマで、「『働き方改革』で過労死はなくなるか」の著者・中部剛氏の講演がありました。(ひょうご労働安全衛生センター主催)

中部さんは多くの過労死家族の方たちを取材してこられました。なぜ家族は、多大な時間と労力を要する労災申請をするのか、そして労災が認められなかったら、国(労基署)に対して裁判までするのか。そこで一様に語られるのが、亡くなった家族は、仕事で、過労で亡くなったのだということの名誉の回復、そして、「二度とこのような悲劇を起こしてほしくない」との思いからだと言います。その思いをしっかりと受け止め、働き方改革関連法案について考えなければならない、との話に多くの参加者がうなずきながら熱心に聴いておられました。

5月27日(日)の深夜には、「MBSドキュメンタリー映像’18」で「職場で死なせない ~過労死家族の終わらぬ闘い~」が放送されました。過労死家族の方たちからは、「高度プロフェッショナル制度」「残業の上限時間」に対する疑問と強い憤りが語られました。

5月25日(金)には、過労死家族の会の方たちはじめ多くの傍聴者の前で、そして野党が採決反対を訴える中「働き方改革関連法案」が衆議院厚生労働委員会で強行採決されました。

国は2014年に過労死防止対策推進法を制定し、その後毎年11月には全国でシンポジウムを開催しています。法律には、過労死防止は国の責務であると明記されています。「過労死をなくしましょう」と国民に対して一方ではいい顔をしながら、方や一方では過労死を助長する法律を成立させようとすることに怒りを禁じ得ません。

これで「労働者の命と健康を守る」と本当に言えるのでしょうか。「高プロ制度」の削除と「残業の上限時間」の見直しを絶対にしなければならないと思います。

★ブックレット「『働き方改革』で過労死はなくなるか~労働現場の取材から~」のチラシ並びに詳細はこちらをご覧ください。

実効的な「セクハラセミナー」を

調査も謝罪も研修も決して十分ではないまま、うやむやになっている「財務省のセクハラ問題」以降もセクハラに関する報道が後を絶ちません。

5月21日に公表された「メディアにおけるセクハラを考える会」の調査でも、深刻な状況が改めて浮き彫りになりました。
5月2日に公表された日本経済新聞社の調査でも、被害者の6割が「仕事に悪影響を及ぼすから」と相談もできずにいる実態が明らかになりました。

私は、企業等でハラスメント研修をしていますが「セクハラについては、何度も研修をしているので社員はみんな理解しています」という声をしばしば担当者からお聞きすることがあります。

が、本当にそうでしょうか!
みんな理解しているつもり、我が社ではセクハラはない、と思っているだけではないでしょうか。

このたびアトリエエムでは、「セクハラセミナー」のプログラムを刷新しました。社外の人からのセクハラの対応やセカンドハラスメント、初期対応などについて、ディスカッションなどを通して、今まで以上に一人ひとりにしっかりと考えていただく内容にしています。

研修用のDVD「セクシュアルハラスメント」やブックレット「職場のハラスメント 相談対応術」ポケット冊子「セクハラ・プリベント」などもぜひ併せてご活用ください。

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セクハラ防止についての三木のコメントが放送されます。ぜひご覧ください。
★5月28日(月)朝日放送テレビおはよう朝日です」の「今朝のクローズアップ」のコーナー (7:35頃)

◆三木啓子のコメントが複数のメディアに掲載されました。こちらもご覧ください。
●「朝日新聞」(2018年5月16日)はこちら>>>
●「産経新聞」(2018年5月8日)はこちら>>>
●「NHK-NEWS-WEB」(2018年4月20日)はこちら>>>

「国及び地方公共団体の責務とは ~らい予防法と無らい県運動~ 」
神戸・平野で上映会

ハンセン病問題を描いた映画「国及び地方公共団体の責務とは〜らい予防法と無らい県運動〜」が、神戸・平野の【いちばぎゃらりぃ侑香】で初公開されます。

この映画は、戦前戦後と続いた「無らい県運動」を検証し、ハンセン病回復者と家族の証言をもとに、国及び地方公共団体が取り組むべき課題について描いています。

なかなか観る機会が少ない作品です。

この機会に是非ご覧ください。

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第23回 ゆかりんシネマ 今を語ろう
「国及び地方公共団体の責務とは〜らい予防法と無らい県運動〜」(52分)

◆日時 2018年6月10日(日)
 ①10:30~  ②13:30~
 各回20席 要電話予約
 <<各回上映後 高橋一郎監督のトークがあります>>
◆場所 いちばぎゃらりぃ侑香
神戸市兵庫区神田町38-22
TEL 078-361-5055(11:00~17:00)
◆参加費 500円
◆アクセス
JR三宮駅より神戸市バス7系統乗車
JR神戸駅より7,9,110系統乗車
「平野」バス停下車 バス道東へ100m

◆上映かいのチラシはこちら180610-chirashi-2

◆詳細は映画製作委員会の「もういいかいのブログ」をご覧ください>>

DVD「メンタルヘルス」が完成!
DVD-BOX(5本組)、3本チョイスも新発売

お待たせしました!
DVD「考えよう!ハラスメント」シリーズの最終章「メンタルヘルス ~セルフケア&ラインケア~」が完成しました!

このシリーズは「20分で知る 研修用DVD決定版」として、とても好評で、多くの企業、行政機関、教育機関、図書館、男女共同参画センターなどでご活用いただいています。
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現在、多様な働き方が進む中で、ハラスメントや長時間労働などのストレスによってメンタルヘルス不調になる人が増えています。うつ病などで苦しんでいる人は100万人を超えているといわれています。

DVD「メンタルヘルス」では、セルフケアを中心にラインケア、ストレスの基礎知識、ストレスコーピング、職場のメンタルヘルス対策等について、イラストやデータを豊富に盛り込んでわかりやすく解説しています。

自分自身の心の健康に気をつけると共に、労働者がモチベーションを高く持ち、働きやすい職場環境にすることが大切です。

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「メンタルヘルス ~セルフケア&ラインケア~」
【解説】 三木 啓子(アトリエエム(株)代表、産業カウンセラー)
【収録時間】 21分 【日本語字幕付】
【販売価格】 2万円、公共ライブラリーでの貸出可
【製作・著作】アトリエエム株式会社 

【CONTENTS】
①自分の変化に気づく~セルフケア~
ストレスの原因/ストレスコーピング(対処法)/リフレーミング(発想の転換)等
②部下の変化に気づく~ラインケア~
行動の変化/管理監督者の役割 等
③ストレスチェックと組織の取り組み
課題と展望/メンタルヘルス対策 等
④防止対策
*チェックシート付

DVDのチラシ(お申込書付き)、予告編、詳細はこちらをご覧ください>>>

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「考えよう!ハラスメント」シリーズはこの「メンタルヘルス」をもって完成しました。
とてもわかりやすいので、5本セットで購入したいというお声をたくさん寄せていただきました。
そこで、よりご活用していただきやすいように「DVD-BOX(5本組)」として発売することといたしました。

さらに5本のうちからご希望の3本を選んでいただける「チョイスができる3本セット」も同時に発売。

研修、学習会等にぜひご活用ください。

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●「DVD-BOX(5本組)」
特別価格 8万円
*リーフレット「考えよう!ハラスメント」進呈(B5判/20頁)

「チョイスができる3本セット」
特別価格 5万円

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DVD「考えよう!ハラスメント」シリーズ
vol.1 マタニティハラスメント(20分)
vol.2 LGBTを知ろう(20分)
vol.3 セクシュアルハラスメント(18分)
vol.4 パワハラを学ぶ(20分)
vol.5 メンタルヘルス(21分)
【解説】 三木 啓子(アトリエエム(株)代表、産業カウンセラー)
【販売価格】各2万円(税、送料別)公共ライブラリーでの貸出可
【製作・著作】アトリエエム株式会社 

詳細はこちらをご覧ください>>>