わいせつ教員対策新法が成立

5月28日(金)の国会で、非常に重要な法律が成立しました。

「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」、いわゆる「わいせつ教員対策新法」です。遅まきながらと言わざるを得ませんが、また十分な内容とは言えないながらも、ようやく半歩前進したと言えるでしょう。

今までどれほど多くの人達が教員から性被害を受け、そして、長年にわたり苦しめられてきたことか。

2019年度にわいせつ行為で懲戒免職となった教員は121人。ここ数年高止まりの状況が続いています。言うまでもなく、この数字は氷山の一角でしかありません。過去には再交付された免許で他の自治体に採用され、再びわいせつ行為に及んだ事例もありました。

今回の法律では、まず18歳未満に対する性交やわいせつ行為などを、同意の有無を問わず「児童生徒性暴力」と定義して、その禁止を明記しました。

そして、懲戒免職となってから免許の再交付を申請した場合には、各都道府県教育委員会が専門家などで作る「審査会」から更生の状況などの意見を聴いた上で、その適否を判断することになりました。また国や自治体に、過去にわいせつ行為をした教員の情報を共有できるデータベースの整備も求めています。附帯決議では、保育士や塾講師などにも対策を取るよう国に求めました。

しかしながら、被害相談があった時の対応や、各教委の免許再交付の適否の判断など課題はまだまだ多いのが現状です。

法律は1年以内に施行される予定ですが、それを待つまでもなく、児童生徒たちがこれ以上性暴力に遭わない教育環境をしっかりと整えていくことが急務だと思います。

「一人になる
~医師 小笠原登とハンセン病強制隔離政策~」

ドキュメンタリー映画「一人になる ~医師 小笠原登とハンセン病強制隔離政策~」が関西で上映されます。

この国では、ハンセン病をわずらった人たちが、人間としての尊厳を奪われ、家族たちも差別と偏見にさらされる、いのちを削らなければならない、という状況が続いてきました。

この間、「人間回復」への闘いがこつこつと積み重ねられてきました。
「ハンセン病は不治の病ではないし、遺伝でも、強烈な伝染病でもない、隔離は必要ない」と言い続けてきた一人の医師がいました。

小笠原登は、一人の医師として、一人ひとりの患者に接し、患者を「隔離」から守ろうとしたのです。
それは国という「厚く高い壁」の前には、小さな「抵抗」でしかなかったかもしれませんが、隔離の中で生きる人々に仄かな灯りをともしつづけたのです。

そのような時代社会にあって、「一人になる」ことを恐れず、医師として信じる道を進んだ背景や、人との出会いを描いたのがこの作品です。

今年はハンセン病国賠訴訟の勝利から20年目になります。

この「ハンセン病問題」は言うまでもなく大きな人権侵害であり、アトリエエムもこの映画の製作に協力しています。
この機会にぜひご覧ください。

<上映スケジュール>
京都シネマ
6月4日(金)〜10日(木)
・11:50~上映
京都市下京区烏丸通り四条下ル水銀屋町620
COCON烏丸3F
TEL 075-353-4723

シアターセブン(大阪・十三)
6月4日(金)13時〜 「一人になる」上映と
シンポジウム「ハンセン病強制隔離政策が奪った人権とは」

●映画の上映は
6月5日(土)〜6月18日(金)11:00から上映
*初日 高橋監督の舞台挨拶有り

大阪市淀川区十三本町1-7-27
サンポードシティ5F
TEL 06-4862-7733

元町映画館(神戸)
6月12日(土)〜25日(金)
・6/12(土)〜6/18(金) 10:00〜
*初日高橋監督の舞台挨拶有り
・6/19(土)〜25日(金)10:30〜

神戸市中央区元町通4-1-12
TEL 078-366-2636

*上映時間、料金などの詳細は各劇場にお問合せください。

<「一人になる」のチラシはこちら

*予告編(95秒 youtube)>>>こちら

<メディアでの紹介記事はこちら>

★「ふぇみん」2021年5月25日号>>>
★神戸新聞(2021年5月28日)>>>
★毎日新聞(2021年5月27日)(インターネット版)>>>
★毎日新聞(2121年5月29日 夕刊)>>>
 

「どっこいショ」
鵜久森典妙 写真展 5月13日(金)まで

映画プロデューサー・鵜久森典妙(うくもり のりたえ)さんの写真展「どっこいショ」が、今年もスタートしました。
神戸・平野の「いちばぎゃらりぃ侑香」で毎年GWの頃に開催して、今年で早17回目。
阪神間などの身近な風景から、独自の視点で切り取った素晴らしい写真が毎年並びます。

今年のテーマは「椅子」。
最近はハイテクチェアなども注目されていますが、ず~~と前から色々な形、素材で椅子というのものが、私たちのごく身近な所にあるのだと新しい発見でした。
「大丈夫だよ」と座る人を優しく包み込んでいるようで。。。

兵庫県、大阪府には残念ながら緊急事態宣言が発出されています。
「ぜひご覧ください!」と声高には叫べませんが、ちょっと一息つきに訪れてみてはいかがでしょうか。
ソファに座って眺めてみてください、「どっこいショ」と小さな声でつぶやきながら。

5月8日には「活動弁士 井上陽一さんを偲ぶ会」もあります。
こちらもぜひどうぞ。

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鵜久森典妙写真展 vol.17
「どっこいショ」

日時 2021年5月1日(土)~5月13日(木)
11:00~18:00
会場 いちばぎゃらりぃ侑香
兵庫県神戸市兵庫区神田町38-22
アクセス
三ノ宮駅より神戸市バス7系統乗車
JR神戸駅より7、9、110系統乗車
平野バス停下車(東へ100mのところ)

<写真展のチラシはこちら>
<写真展を紹介しているメディアはこちら>

神戸新聞
読売新聞
毎日新聞
<井上陽一さんを偲ぶ会のチラシはこちら>