菅新内閣 女性閣僚はわずか2人
女性活躍は大幅に後退

菅新内閣が9月16日に発足して、約1週間が経ちました。
今回の閣僚等は、20人中女性はわずか2人。
菅総理は「安倍政権を継承する」とのことですが、「女性活躍」(この言葉は好きではありませんが)はどこに行ってしまったのでしょうか。

そもそも安倍内閣の時から、「女性活躍」への本気度というのは、全く見えませんでしたが。。。

政府の女性政策をまとめた今後5年間の「男女共同参画基本計画」の素案に関するパブリックコメントには、5,700件の意見が寄せられました。ほとんどは批判的な声。
というのも、2003年に決定した「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という政府目標に関して「20年代の可能な限り早期に30%程度となるよう目指して取り組みを進める」と大幅に後退(というより放棄に近い)したからです。

2018年5月に施行された「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」でも、罰則も、クォータ制も取り入れられませんでした。
結果、未だ日本の女性議員の割合は低く、ジェンダー・ギャップ指数2020では、121位、政治分野では144位、経済分野では115位というお粗末さ。

これらが、今回の閣僚人事にもはっきりと表れているということでしょう。
この内閣に何を期待すればよいのでしょうか。
私には明るい未来は、全く見えてきません。

Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)
大坂なおみ選手の7枚のマスク

大坂なおみ選手が全米オープンで2度目の優勝を果たしました。その快挙に大きな拍手を送りたいと思います。
同時に、7枚の黒いマスクで抗議を続けたその行動にも心からの敬意を表したいと思います。

優勝後にマスクに込めたメッセージを問われた大坂選手は、こう返しました。
「あなたがどんなメッセージを受け取ったのか。それの方が大事です」と。

大坂選手はこのようにも発言しています。「レイシスト(人種差別主義者)ではないというだけでは十分ではない。私たちは反レイシストにならねばならない」。
とても重い言葉です。

現在起きている黒人への差別問題、警察官による虐待問題は、決してアメリカだけの問題ではないと思います。
日本でも特定の人種、民族、国籍の人たちへのヘイトスピーチや差別が相変わらず続いています。

どのような行動を起こすのか。
今、私たち一人ひとりに問われている問題だと思います。

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■大坂なおみ選手がつけたマスクに記された犠牲者たち(カッコ内は死亡時の年齢)
●1回戦 BREONNA TAYLOR(ブレオナ・テイラー)(26歳)
2020年3月13日、救急救命士のブリアンナ・テイラーさんと、その交際相手が寝ている際に警察が踏み込み、テイラーさんに8回発砲。その後住所が間違っていたことが判明。

●2回戦 ELIJAH MCCLAIN(イラジャ・マクレーン)(23歳)
2019年8月24日、イライジャ・マクレーンさんは、不審者がいるとの匿名通報から突如警察官に拘束され、押さえつけられ圧迫気絶、更には鎮静剤ケタミンを注射され、心不全を起こし数日後に亡くなる。拘束された理由は、手配中の「不審人物」に外見が似ていたから。

●3回戦 AHMAUD ARBERY(アマド・オーブリー)(25歳)
2020年2月23日、ジョギングをしていたアマド・オーブリーさんは、白人の親子ら3人にピックアップトラック(軽トラ)で追い回されたのち、銃で射殺される。その際に白人親子らは人種差別的な発言をしており、その動画がネット上にあがりさらに大問題となる。6月になってから容疑者を起訴。

●4回戦 TRAYVON MARTIN(トレイボン・マーティン)(17歳)
2012年2月26日、トレイボン・マーティンさんは、白人で自警団に所属する男性に胸を撃たれて死亡。理由は、マーティンさんが挙動不審だったために尾行し、言い争いになった為射殺。容疑者は裁判で正当防衛ということで無罪が言い渡された。

●準々決勝 GEORGE FLOYD(ジョージ・フロイド)(46歳)
2020年5月25日、偽ドル札の使用容疑により手錠をかけられたジョージ・フロイドさんが、呼吸ができない、助けてくれ、と懇願していたにも関わらず、8分46秒間、頸部を膝で強く押さえつけ死亡させた。その時間の中で、フロイドさんの反応が見られなくなった後の2分53秒間においても警察官は頸部を膝で押さえつけていた。

●準決勝 PHILANDO CASTILE(フィランド・カスティール)(32歳)
2016年7月6日、フィランド・カスティールさんは、車のバックライトが消灯していた理由で警察に呼び止められた。職務質問に応じたカスティールさんは、認可を得て銃を所持していることを告げて、免許書を提示しようとして撃たれた。警察官は無罪に。

●決勝 TAMIR RICE(タミル・ライス)(12歳)
2014年11月22日、タミル・ライスさんは、市内の公園でおもちゃの銃で遊んでいた。通報を受けた警察官から撃たれる。のちに亡くなり、警察官は不起訴に。

ハラスメント規制法後の対応と防止対策
メディアの関心も高く実り多いセミナーに

9月11日(金)に実施したアトリエエムのハラスメントセミナー。
参加者の方には、マスクを着用していただき、ソーシャルディスタンスなどにもご協力をいただいて、無事終えることができました。

セミナーでは、相談対応と行為者へのヒアリング、SOGIハラ、テレハラなどの事例の解説、アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)、ハラスメントの防止対策などについてロールプレイも交えながらお伝えしました。

通常とは違う雰囲気での実施となりましたが、ハラスメント規制法後における対応と対策について、気づきや得るものがとても多かったとのご感想をいただきました。

また京都新聞社からも取材に来られました。
メディアが正しく広く伝えてくださることは、ハラスメント防止の取り組みを進めるうえで、とても重要なことだと思います。
後日紙面でも掲載される予定です。またアトリエエムのHPでもご紹介したいと思います。

<参加者のアンケートの一部をご紹介します>
●ハラスメント対応の要点や盲点を具体例を通じて理解することができました。
●相談者、行為者、相談員の立場からハラスメントを学ぶことができました。今後の相談業務に生かしていきたいと思います。また、ハラスメントを起こさないための職場づくりにも目を向けていきたいと思います。
●職場研修で今までにも何度か三木さんの研修を受けさせていただいていますが、毎回新たな気付きをもらえます。
●今までパワハラの研修に参加してきましたが、相談員としての立場の内容はとても新たな学びでした。又、事例をまじえた内容はとても分かりやすかったです。

9月18日(金)には、同じ内容でオンラインでセミナーを開催します。
ぜひご参加ください。
■お申込書付きチラシはこちら>>>(PDF)