ドキュメンタリー映画 「標的の村」 を観ました。
―沖縄の自然豊かな東村(ひがしそん)・高江にヘリパッドが造られ、オスプレイが配備されようとしている。建設に反対し座りこんだ人たちを、国は「通行妨害」で訴えた。反対運動を萎縮させるこのSLAPP裁判(*)はアメリカの多くの州で禁じられているにも関わらず、運動に参加していなかった小学生までもが訴えられたのである。-
日本の在米軍基地の74%が集中している沖縄では、米軍兵士による痛ましいレイプ事件も後を絶ちません。この問題にしっかりと向き合わなければならない時に、逆行することが強引に推し進められていることに、強い怒りを覚えます。平和憲法の解釈を変え、自衛隊の活動範囲を大きく広げようとする「集団的自衛権」-それはまさに、日本がいつでも戦争ができるようにしていくことに他ならないと思います。
上官の命令に従い、敵(とみなした人)の命を奪う。しかも、何の罪もない子どもや女性たちもが犠牲になる。究極の人権侵害である「戦争」は、国家によるハラスメントだと言えるのではないでしょうか。
武力の行使は、報復の連鎖をうむだけで、建設的な解決にはつながらないと思います。
*SLAPP(スラップ)裁判
政府や企業など権力・資金力をもった者が、口封じのため弱者である個人を訴えること。1980年代頃から問題が顕著になり始めたアメリカでは、多くの州でスラップ裁判を禁止する法律が作られています。
SLAPP:strategic lawsuit against public participation