パワハラ等の労災申請 1,000人を超えて最多に

100616blog2_2職場でのパワハラ等が原因によるうつ病など精神疾患に関する労災請求件数が、2009年度は1,136人(内自殺157人)と過去最多となったことが、厚生労働省から発表されました。
労災認定されたのは、234人(内自殺63人)。昨年度に比べて、申請は209人の増加、認定は35人の減少でした。決定内容に不服がある場合に行う審査請求は、281人(昨年度比28人増)で、決定に対して不満を持つ人も増えています。
大きな問題点は2つ。
1つ目は、労災認定のハードルの高さです。厚生労働省の認定基準は「精神障害の発病前おおむね6か月の間に、その精神障害の発病に関与したと思われる業務による「出来事」としてどのようなものがあったのか」とされています。6か月という期間設定に対して、現状とかい離している、見直すべき、という指摘は以前からなされています。
2つ目は、「1,136人」という人数は氷山の一角でしかないということ。「労災請求」と一言で言いますが、その請求作業には多大の時間とエネルギーとそして煩雑な手続きを要します。実際にはメンタルヘルス不全で苦しみながらも働いているもっと多くの方がいるのです。
そしてもっと重要な問題点-この原因には、アトリエエムが率先して取り組んでいるパワー・ハラスメントが大きく影響しているということです。
労働者が「健康で安心・安全」に働ける職場環境を整備することは、事業主の大きな務めです。そういう職場環境こそが生産性をあげて、利益を生み出すことにもつながっていくのです。
メンタルヘルス対策も含めたパワハラ防止の取り組みが、今こそ職場に求められているのです。
メンタルヘルスやパワハラ防止セミナー(研修、講演)についてお気軽にアトリエエムにご相談ください。
労災に関する厚生労働省のサイトはこちら>>>
労災に関する報道記事はこちら>>>

相談員に求められるメンタルヘルスの知識と判例・事例

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「2年ぶりの受講だったが、最近の判例や事例、新しい資料等をいただき、とてもわかりやすかった」
「ハラスメント対策の重要性を改めて認識した。メンタルヘルス対策ともリンクさせて対応していきたい」
「行為者の心理にも話が及んでおり、事例の背景にある職場・組織の問題が見えてきた」
「職場環境の改善に向けて、ガイドライン(防止指針)を作っていきたい」
「相談員だけでなく、経営に携わる人が、ハラスメントの被害者がでることによって、企業にどのようなリスクが発生するのかをもっと理解することが必要」
「自社の相談員の研修をぜひお願いしたい」

これは、6月1日(火)に実施したアトリエエムの「第2回相談員セミナー」に参加された方たちのご感想です。
当日は、東京、名古屋、岡山、高知など遠方からも多数の方が参加され、皆さん熱心に講義を聴いて、ロールプレイに取り組んでおられました。

第一部の「相談員に求めれらるメンタルヘルスの知識と判例・事例」では「従来型うつ病」と「現代型うつ病」などについても講義をしました。
また判例では、先日、5月21日に名古屋高裁で出された、愛知県豊川市職員のパワハラによる自殺の判決についても解説をしました。
第三者へのパワハラが公務災害(労災)と認められた画期的な判決でした。

相談員は、「カウンセリングマインドを持って、ハラスメントの解決に向けて事実確認をする」ことが一番大事な役割ですが、同時に判例などを通して、社会の動向を知り、組織の防止対策に生かしていくことも求められます。
セミナー(研修)を繰り返し受けて、学習を重ねて研さんを積むことが大切です。

今回参加された方たちには、それぞれの組織の中でハラスメント防止に率先して取り組んでいただけたら嬉しいです。
アトリエエムでは、各事業所の実態とニーズに応じたセミナー(研修)を実施しています。
詳細はお気軽にお問い合わせください。

また、今回のセミナーを収録したDVD『相談員セミナー vol.2』は近日完成。現在ご予約受付中です。
今年1月製作の『相談員セミナー vol.1』も多くの企業や大学等が購入、「非常にわかりやすい」とご好評をいただいております。
相談員、管理職の方の研修にぜひご活用ください。

団体研修(講師派遣)のお問い合わせはこちら>>

お申込みはお早目に!「相談員セミナー」

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「申告放置による賠償責任」という判決を神戸地裁が2009年4月17日に出しました。
部下から「ハラスメントを受けている」という相談を受けたにも関わらず上司が放置、迅速かつ適切な対応をとらなかったとして、企業に対して570万円の賠償を命じたのです。
神戸市のH社で勤務していた新入社員のAさん(女性)は上司Dからセクハラを受け、同僚のBさん(男性)に相談後、Dに対して拒絶の意思表示を示しました。ところが、今度はDからパワハラを受けるようになりました。Bさんは自分の上司に相談、会社に適切な対応を要望しました。
しかし、相談を受けた上司は1か月以上も放置、その後支配人も適切な対応をしませんでした。AさんとBさんは体調を崩して休職、その後退職。H社に対して損害賠償請求の裁判を起こしました。その結果、復職後の「安全配慮義務違反」と「申告放置による賠償責任」という判決が出たのです。(H社が控訴)。
プラダジャパンや明治安田生命保険では、ハラスメントや不正行為を本社に報告したために解雇された、ということで従業員が会社を訴えています。
相談員はもちろんのこと、管理職には部下からの相談・報告に適切に対応するスキルが求められています。 
6月1日(火)午後に実施するアトリエエムの「相談員セミナー」では、ハラスメントへの対応を丁寧にお伝えします。
企業や団体等で相談を受ける方や人事・総務担当者、関心のある方など、どなたでもご参加いただけます。
お早目にお申し込みください。

詳細はハラスメント相談員セミナーのページをご覧ください>>>

『接写でござる』  鵜久森典妙写真展

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なんと豊かな表情!
「花」がこんなにも力強いなんてー新鮮な驚きです。

どれ一つとして同じ物はありません。一つひとつの花がしっかりと自分を表現しています。
その奥にあるのは
「生命(いのち)の連鎖」

映画プロデューサー・鵜久森典妙(うくもり のりたえ)さんの写真展が、神戸の平野で開催されています。
今回のテーマは『接写でござる』
ぎゃらりぃいっぱいに主張する120枚の花たちーまさに圧巻です。

鵜久森さん曰く「生きることは表現すること」。
「いちばぎゃらりぃ侑香」のオーナーで詩人の玉川侑香(たまがわゆか)さんの詩も素敵。
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花は
美しいだけか
花は
可憐なだけか
花弁の奥に
秘められたしくみは
生命あふれる

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■ 写真展が紹介されている神戸新聞(5月7日)はこちら>>>
「100507kobe.pdf」をダウンロード

■ 神戸新聞のサイトはこちら>>>
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■ 鵜久森典妙写真展『接写でござる』
■ 日時:5月1日(土)から18日(火)(12日(水)は休み)11時から18時
■ 場所:いちばぎゃらりぃ侑香(TEL:078ー361ー5055)
   神戸市兵庫区神田町38の22(バス道東へ100m)
■ アクセス:JR三ノ宮駅より神戸市バス7系統乗車、
   JR神戸駅より7,9,11系統乗車、
   平野市場前バス停下車

メンタルヘルスとハラスメント「相談員セミナー」好評受付中!

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「社員の心の健康を害する」
これは、東証一部上場企業の人事部長1,000人に「パワハラが企業にもたらす損失」を尋ねた結果、一番多かった回答です。
(出所:中央労働災害防止協会 2005)

ハラスメントを受けたと職場の相談室を訪れる人の中には、うつ状態などのメンタルヘルスの不調を訴える人が少なくありません。
ハラスメント相談員には、傾聴やカウンセリングマインドなどの基本的な相談スキルに加えて、メンタルヘルスの知識も要求されます。
特に今増えている「現代型うつ病」とも呼ばれる「ディスチミア親和型」は「従来型うつ病」とは違う対処法が必要とされています。

相談員には、相談者の心身の不調にも配慮しながら、相談をうけるスキルが要求されるのです。
6月1日(火)のアトリエエム主催の「ハラスメント相談員セミナー」は、メンタルヘルスケアの知識も含めた相談員のスキルアップをめざしたセミナーです。
企業や団体等で相談を受ける方や関心のある方などどなたでもご参加いただけます。
定員(30人)になり次第締め切りますので、お早目にお申し込みください。
詳細については、ご遠慮なくアトリエエムにお問い合わせください。

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□日時: 2010年6月1日(火)12:30~16:30
□会場: 大阪産業創造館(大阪市) 5F研修室A・B
□講師: 三木 啓子 (アトリエエム株式会社代表取締役、産業カウンセラー)
□参加対象: ハラスメント相談窓口担当者
□参加費: 9,000円(税込)
□主催: アトリエエム株式会社

ハラスメント相談員セミナーのページはこちら>>

5,000冊達成! ポケット冊子、好評です!

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◆◆ 「ストップ!パワハラ 10,000人キャンペーン」実施中! ◆◆
2月1日の発売以来、ポケットサイズのパワハラ冊子『みんな、まじめに楽しく働きたい』のご注文を連日いただき、またたく間に5,000冊を皆さまにお届けしました。
「ストップ!パワハラ 10,000人キャンペーン」を展開、1万人の方に冊子をお届けしたいと呼びかけてきましたが、5合目に到達です。
「とてもわかりやすい」「当事者だけでなく、周囲の人たちの言動についても書かれているのは画期的」「セカンドハラスメントがよくわかった」「こんな冊子が欲しかった」「全従業員に持たせたい」「コンパクトで見やすい」などのご感想が寄せられています。
全管理職に配布した大阪府S市役所、T県庁、全従業員にと購入してくださった愛知県のN社、全教職員にセミナーと配布をした京都府のK大学、兵庫県のR大学、大阪府のS学園、他にも企業人権協議会等諸団体への配布や、労働組合での学習会など、様々な団体にご活用をいただいています。
新年度を迎えるこの時期、ハラスメントのない職場環境整備の一環にぜひご活用ください。
また、パワハラの被害を受けている方からもたくさんお問い合わせをいただいています。
どの機関にも相談できずに悩んでおられる人が非常に多いのです。
当事者の方に読んでいただきたいのと同時に、周囲の方にもぜひ読んでいただくようにお勧めしています。
解決方法の端緒がきっと見えてくることと思います。

この冊子の紹介記事を共同通信社が配信、各地の新聞で掲載されました。
3/19(金)の徳島新聞の記事をHPにアップしています。
その他の記事も発行元の許諾をいただき次第、随時アップします。ご覧ください。

徳島新聞の記事はこちら>>>
掲載紙をアップしている「新聞・ミニコミ」のページはこちら>>>
ポケット冊子を紹介している「販売物」のページはこちら>>>

媚びない美しさ-小倉遊亀

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遊亀という名は「亀が手や足をゆったりと動かして遊んでいるような、そんなおおらかな人生を・・・」という親の思いが込められているそうです。
105歳の人生を終えるまで、ずっと描き続けた小倉遊亀。彼女の100点の作品が兵庫県立美術館に展示されています。
彼女の作品はどれも本当に力強い。椿、梅、山茶花などの植物にも、葡萄、苺、花器などの静物にも生命力があふれています。
そんな中でも一番私が心を惹かれたのは、女性たちの姿でした。
ちょっと小生意気そうで、ちょっと投げやりで、でも、何物にも媚びずに、しっかりと主張している女性たちが不敵な笑みを浮かべているのです。

とりわけ鏡の中の自画像は、「まだまだ人生の折り返し点、しっかりと気張りなさいよ」と50歳の私に語りかけているようでした。
小倉遊亀展は4月4日(日)まで兵庫県立美術館で。HPはこちら>>>

続編『わたしとあなたと、黒い犬』

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パワハラを受けている被害者の方からのご相談も多いのですが、そのご家族や友人の方からのご相談もたくさん寄せられます。
「家族がパワハラを受けてうつ状態になっている、どう対応したらよいのでしょうか」と。

まずはご自分の考えや価値観をおしつけずに、じっくりとご本人のお話を聞くことが大事です。
同時に、支えているサポーターの方の健康も大切にしてください、とアドバイスしています。

ややもすれば、「何も力になってあげられない」と自分の力不足を責めたり、自分が楽しく暮らしていることに罪悪感を感じたりします。
でも、サポートをするためには、何よりもサポーターの心身の健康が第一なのです。
共倒れにならないためにも、自分の健康に気をつけて、そして専門家をはじめとする周囲の人たちの力を借りることが必要です。

アトリエエムでは、メンタルヘルス関連のセミナーも実施しています。お気軽にお問い合わせください。
マシュー・ジョンストンさんとパートナーのエインズリーさんが、家族などのサポーターのために描いた絵本です。
『わたしとあなたと、黒い犬』
マシュー&エインズリー・ジョンストン 著 岡本由香子訳
メディア総合研究所 2010年1月 発行

うつ病をわかりやすく描いた絵本『ぼくのなかの黒い犬』

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職場でパワハラを受けて、うつ病になる人が増加の一途をたどっています。
15人に一人が、一生のうちにかかるとも言われている「うつ病」。それぞれ症状の違いはあるものの、辛く、苦しい事には変わりません。
なぜこのような症状が続くのか、自分自身でも納得がいかず、なかなか回復しない状況にいらだち、悩み、自分自身を責めてしまいがちです。

そんな状況を「黒い犬」を登場させてわかりやすく解説した絵本が出版されました。
ちょっぴり愛嬌のある黒い大型犬がシャツのすそを引っ張ってジャマをしたり、体にのしかかって眠れなくしたり、急に現れてつきまとったり。。。
と、男性を苦しめます。そして黒い犬の大好物は、何とストレス!

イラストレーターのマシュー・ジョンストンさんが、20代半ばでうつ病に気付いてから軽快するまでの約20年間の経験を基に描いています。
うつ病特有の辛さや対処法などが、短い文章とあっさりとした絵で、わかりやすく描かれています。

「あなたや知人が黒い犬を連れているとしても、絶対にあきらめないで。現実を認め、家族や友人、医師の力を借りて根気よく歩き続けることで、必ず犬はしつけることができます」とマシューさんのメッセージ。
一度手にとって、ぜひご覧ください。お勧めの一冊です。
『ぼくのなかの黒い犬』マシュー・ジョンストン(オーストラリア在住) 著
メディア総合研究所 2009年11月 出版

「ストップ!パワハラ 10,000人キャンペーン」ポケット冊子を発行

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思い当たることはありませんか(ポケット冊子より抜粋)
□ 叱っても愛情を持っていればパワハラではない
□ 叱ったあとに、褒めたり慰めるなどのフォローをすればパワハラにはならない

□ 仕事に必要な情報を与えられない
□ 職場に行くのが苦痛でたまらない

□ 自分の前で他の人を怒らないでほしいと思っている
□ 職場の雰囲気に気を使うので、仕事に集中できない

□ 被害者は何でもパワハラだと言い立てるクレーマーだ
□ 「くよくよしないで、忘れたら」と被害者が前向きになれるように励ました

年間3万件ものパワハラ相談が、労働局に寄せられています。
パワハラを受けて、休職する人も増加の一途をたどっています。

パワハラ防止に向けて、アトリエエムでは「ストップ!パワハラ 10,000人キャンペーン」を展開します。
このたび、『みんな、まじめに楽しく働きたい』というタイトルのポケット冊子を発行しました。(B7版変形、32p、価格は100円(税別))

誰もが被害者にも、加害者にもなりえるパワハラ。
そして、被害者を励ますつもりの言動が、さらに被害者を追い詰める結果となってしまうセカンドハラスメント(二次被害)。
あなたは自分の周りで起こっているパワハラから目をそむけようとしていませんか。

自分自身の問題として、パワハラに向き合ってみる事が大切です。
もちろん、抜本的な解決のためには、組織としての取り組みが必要なのは言うまでもありません。

まずは、従業員一人ひとりがこの冊子を胸ポケットにしのばせて、パワハラのない職場環境への一歩を踏み出してください。
あなたのパワハラの悩みにお応えする一冊です。

■ 詳細はこちら>>