劇団青い鳥の『もろびとこぞりてver2.3』の上演間近

私の大好きな『劇団青い鳥』が『もろびとこぞりて ver2.3』を大阪でもうすぐ上演します。4月1日(土)、2日(日)、3日(月)の3日間、伊丹の『アイ・ホール(伊丹市立演劇ホール)』です。今からとっても楽しみ! 1973年に創立した『青い鳥』は設立32年を迎えました。その数字の重みとそして、芹川藍さんや天光眞弓さんをはじめ、皆さんの情熱にただただ感服するばかりです。
1959年生まれの私にとっては、もう物心がついた時から、女性ばかりの劇団『青い鳥』は全国ですでに注目を集めていました。舞台のフィナーレで「一同礼!」と客席に向かって挨拶をするところから「市堂令」というペンネームで、メンバー全員で脚本を書き、全員で演出・出演をし、皆で一つの劇を作り上げていくという「青い鳥方式」は演劇界でも異色の手法だったのでしょう。
2月18日(土)には大阪市西区の「THEATER CAFE Nayn(シアター カフェ ニャン)」で『劇団青い鳥ファンのつどい』が開催されました。このカフェはオープンしたばかりでしたが、とっても素敵な、おしゃれな空間でした。吹き抜けの客席に大きなスクリーンがかけられ、映画の上映会やライブコンサート、作品の展示会など様々なアートの場をかもし出してくれるカフェです。もちろん、イタリアン中心のお料理もGOOD!でした。毎日新聞社の畑律江さんをゲストに迎え、参加した昔からのなが~い青い鳥ファンは、皆それぞれに青い鳥の劇を熱く熱く語ってくれました。
大阪公演まであと2週間、本当に待ち遠しいですね。

アトリエエムのパワー・ハラスメントセミナーが読売新聞で紹介

アトリエエムでは、独自のプログラムを作成して「パワー・ハラスメントセミナー」を実施しているということが、3月10日(金)の読売新聞で紹介されました。セミナーの中では、自分自身の言動を振り返ってパワー・ハラスメントを考えるということで「自己診断チェックシート」を記入していただいていますが、その一部も掲載されています。
2月末に開催された「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ」でのパワー・ハラスメントセミナーやマリー・フランス・イルゴイエンヌさんの「モラル・ハラスメント」に関するセミナーも紹介されています。読売新聞社のご了解を得てpdf形式で紹介しています。ぜひご覧ください→読売新聞の記事を読む

「モラル・ハラスメント」国際シンポジウムに参加して

「モラル・ハラスメント」(通称モラハラ)という言葉をご存知でしょうか。直訳すれば「精神的嫌がらせ」ということになります。家庭や学校、職場、その他色々な場所で起きる精神的虐待・精神的暴力のことです。

アトリエエムでは「パワー・ハラスメント」という言葉を使っていますが、モラル・ハラスメントもパワー・ハラスメントも、権力を背景にしたハラスメントということでは、同じような意味を持っています。

2月25日(土)の夜に

大阪市北区

で開催された、「マリー=フランス・イルゴイエンヌ氏来日国際シンポジウム」に出席しました。(主催は大阪過労死問題連絡会、共催はワーキング・ウィメンズ・ネットワークアカデミック・ハラスメントをなくすネットワーク)イルゴイエンヌさんはフランスの精神科医・家族心理療法家で、「モラル・ハラスメント」研究の第一人者でもあり、著書『モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない』『モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする』はベスト・セラーになりました。

フランスでは、モラル・ハラスメントに対する法律が2002年に施行されています。その他の国でも法律ができている国が多くありますが、日本では、言葉すら社会にまだ広く認識されてはおらず、もちろん法律での規制もありません。

しかし、モラル・ハラスメント、パワー・ハラスメントは日常でも、非常に頻繁に起きており、訴訟に至るケースもあります。シンポジウムでも、勤務をしていた会社と上司に対して、モラル・ハラスメントを受けた人たちが集団訴訟を起こしているという原告からの報告もありました。

モラル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、スピッティングなど言葉は少しずつ違いますが、全て権力を背景にした嫌がらせ、精神的暴力だといえるものです。

皆が正しい知識を持ち、ハラスメントに対して当事者もそして周囲の人もはっきりと「NO!」と言える社会を築いていくことが大切だと改めて強く感じました。

「倚(よ)りかからず」茨木のり子さんの訃報を聞いて

20日(月)の朝、新聞を開いた私に訃報の記事が飛び込んできました。詩人茨木のり子さんが亡くなられたと。鋭い批評精神で、時代を歌いあげた茨木さん「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」など有名な詩が数多くありますが、私が一番好きだった詩はなんといっても「倚(よ)りかからず」

日常の中で、ともすれば、他人に迎合してしまいそうになるとき、「寄らば大樹の陰」が無難な生き方だと妙に納得してしまいそうになるとき。でも、やっぱりそんな生き方は違うよなあ、したくないよなあ、と思いながら彼女の「倚(よ)りかからず」を読みかえします。

そこで、本当の自分の気持ち、思いをゆっくりと整理しなおし、そして納得がいったなら、長いものに巻かれるのではなく、自分自身の考えでしっかりと進んでいけばいいのだ、と何度も励まされ、そして示唆を受けた詩(うた)でもあるのです。

「倚(よ)りかからず」

もはや/できあいの思想には倚りかかりたくない/もはや/できあいの宗教には倚りかかりたくない/もはや/できあいの学問には倚りかかりたくない/もはや/いかなる権威にも倚りかかりたくない/ながく生きて/心底学んだのはそれぐらい/じぶんの耳目/じぶんの二本足のみで立っていて/なに不都合のことがある/倚りかかるとすれば/それは/椅子の背もたれだけ

「パワー・ハラスメントセミナー」好評です!

今年に入ってから、

10回ほど「職場におけるパワー・ハラスメントの防止セミナー」を実施してきました。参加者は、係長級や課長級の管理職の方たち。やはりというか、依然ほとんどが男性です。(ちなみに女性の管理職(本庁課長相当職以上)は、都道府県では6.6%、政令指定都市では4.8%-内閣府発表の「05年度 女性の政策・方針決定参画状況」による-。何と低い数字!もっともっと女性が増えてほしいですね)

セミナーでは、「パワー・ハラスメント」はまだ馴染みの少ない言葉ですが、自分たちの職場では決して起こさない、という管理職の方たちの意気込みが伝わってくるようで、熱心に聞き入ってくださいます。

前半は主にパワー・ハラスメントが起こる背景や現状、また起こったときの対応のポイント等をお話します。後半は、パワー・ハラスメントを起こさないための、職場での円滑なコミュニケーションについてお伝えしています。一言でコミュニケーションといっても、簡単そうで、なかなか難しいもの。加えて上司と部下に年代差があると、より一層難しくなるようです。

ロールプレイやチェックシートの記入なども随所に盛り込んでいますので、参加者の胸により強く響くようです。

皆さんの職場でも「パワー・ハラスメントセミナー」の研修をぜひ企画されてはいかがでしょうか。

映画『スタンドアップ』を観てきました

映画『スタンドアップ』を観てきました。

主演はシャーリーズ・セロン、そして監督は『クジラ島の少女』を創ったニキ・カーロ。

1989年、アメリカ・ミネソタ北部での実話に基づくもの。

暴力夫から逃れて二人の子どもを連れて故郷に戻ってきたジョージー(シャーリーズ・セロン)。しかし、子ども達を自分の力で育てようとするシングルマザーに、街の人たちは冷ややかな目を向ける。母親までもが、少し位の夫の暴力は我慢するべきだと諭し、炭鉱で働こうとすると、同じ職場で働く父親は大反対。

父の反対を押し切り、子どもたちとの生活を守るために炭鉱で働き始めたジョージー。しかし、男ばかりの炭鉱では、わずかな女性たちが執拗なまでのセクシュアル・ハラスメントの被害を受けていた。しかも女性たちは、生活のために仕事を辞めるわけにもいかず、抗議をすることもできず、嫌がらせに耐えている日々が続く。ジョージーは、上司や社長に窮状を訴えるが、全くとりあってもらえず、訴訟を起こす。人として当たり前の尊厳を取り戻すための訴訟だ。このひどい状況を変えるために立ち上がった彼女の勇気と行動力に、周囲の人たちも徐々に変わっていく・・・

本当にお勧めの映画です。ただ、上映期間が

2週間と短かったのが、とっても残念!

原案となったのは、『集団訴訟-セクハラと闘った女たち-』(クララ・ビンガム&ロラー・リーディー・ガンスラー著)

チャレンジ-私と仕事

アトリエエムを設立してから「どうして会社を作ったのですか」「これからどんな会社にしたいですか」「いつから会社をつくろうと思っていたのですか」などと良く聞かれるようになりました。そんな頃、東京にある「女性と仕事の未来館」で作文を募集しているのを知りました。丁度昨年の秋頃です。毎年作文募集をしていて、今回が4回目。なんと今年のテーマは「チャレンジ-私と仕事」。今から会社を設立しようとしている私になんてピッタリ!のテーマでしょうと感激しつつ、なぜ会社をつくろうと思ったのか、など自分の思いを文章にして応募しました。

先日、女性と仕事の未来館から佳作に入選したとの連絡を受けました。やっぱりちょっとうれしいですね。後日賞品を送ってきてくださるそうで、「何かな~」とそれもちょっぴり楽しみ。女性と仕事の未来館のホームページで作文が紹介されていますので、ぜひご覧ください。

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「チャレンジ-私と仕事」三木啓子

 「配属は中南米営業部」。上司の言葉を聞いて、私は嬉しさのあまり思わず小躍りした。大学で学んだスペイン語をいかして、中南米地域の貿易の仕事をしたいと強く願っていたからだ。1982年4月。こうして私は希望に燃えて、

大阪市

内の貿易会社で仕事への第一歩を踏み出した。その時、奇妙な現象に気がついた。1週間の接遇研修を終えて配属されたのは女性社員のみ。一緒に入社した大勢の男性社員の姿が見えない。何と彼らにはさらに半年間の研修が待っていた。工場での商品の製造や販売店での営業など、これからの実務に備えてさらに質の高い研修を受けるのだった。しかも彼らは年齢や学歴に関わらず「事務職」であり、女性社員は全員「補助事務職」なのだ。女性の業務はあくまでも男性の補助でしかなく、しかも賃金や昇格にも大きな較差があった。また当時女性は数年で結婚退職をするのが慣習でもあった。続きを読む

アトリエエムのシンボルカラーは「青」です

アトリエエムのシンボルカラーは「青」です。

このアトリエエムのホームページも「青」を基調にしていますし、ロゴも、会社案内のパンフレットも「青」です。細かい所では、スタッフのネームタッグ(名札)の紐も青にこだわりました。

「パワー・ハラスメントセミナー」では、参加者全員に資料をファイルに入れてお渡ししていますが、そのファイルの背ももちろん「青」です。この資料には、セミナーのレジュメはもちろんのこと、パワー・ハラスメントに関する相談機関や判例なども掲載しており、後々もお手元において、役立てていただけるような内容になっています。会社の引き出しやキャビネットにファイルのまま保管して、資料としてお使いいただけたらと思っています。

ところで、この色ですが「自分の好きな色」というのはそれぞれあるでしょうが、それを人から押し付けられたりするのはやはり違和感がありますよね。もちろん、カラーセラピーなどで「あなたにはこの色がとても良く似合っている、魅力を引き出す色」と教えてもらえるのはとってもうれしいことですが。

幼い子どもたちに、親や周囲の大人たちが、「女の子だからピンクの服」「男の子だから青色の靴」と押し付けてしまいがちですが、気をつけたいなと思います。一昔前までは、赤と黒だけだったランドセルも最近は結構カラーバリエーションが増えてきたことは、子どもたちにとっても「自分の好きな色」を選択できて、とてもうれしいことだと思います。

たかが「色」、されど「色」。知らず知らずのうちに、「女の色」「男の色」という固定観念を持ってしまっていないかどうか気をつけないといけないですね。

ブログをリニューアルしました

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「歌わせたい男たち」グランプリ受賞

劇団二兎社「歌わせたい男たち」「第5回朝日舞台芸術賞」のグランプリを受賞しました。(1月8日朝日新聞)これは永井愛作・演出で、学校の卒業式での「君が代」斉唱をめぐって、色々な考えや立場の人たちの人間性を深く描き出した作品です。

大阪では、昨年11月23日(水・祝)にシアタードラマシティで昼と夜の2回上演され、三木も何とか昼の部のチケットを購入して、見る事ができました。補助椅子も使っての満席でした。

おそらく、どこの学校でも卒業式前には繰り広げられると予想される、「君が代」斉唱の推進派と反対派のそれぞれの主張がコミカルに、かつシリアスに繰り広げられ、存分に楽しませてもらいました。

舞台を見ながら、どんな事にも必ず反対意見、少数意見はあるけれど、それを切り捨てるのではなく、少数意見や弱者の意見にもしっかりと耳を傾ける社会であってほしいと強く願わずにはいられませんでした。

永井愛の作品は数年前に「萩家の三姉妹」を見たのだけれど、女性たちの恋愛・結婚観、女性の生き方を深く描いた作品で、これも楽しませてもらいました。

舞台は映画と違って、後からビデオで見るということができないので、見るタイミングを逃してしまいがちですが、これからもできるだけ彼女の作品は見たいなと思います。映画も好きですが、舞台はやはり演じ手(スタッフも含めて)と客席との一体感を味わえる所に大きな魅力を感じます。

文章でも、演劇でも、音楽でも、美術でも、自分の思いを何かの形で「表現」するということは、とても素晴らしく、大切な事だと思います。そういった芸術の分野は今までは男性を中心にした世界がほとんどでしたが、活躍する女性がどんどん増えていくのはとてもうれしいことですね。

市民劇団ですが私が応援している「えびふらい」も女性ばかりの劇団で今年で7年目を迎えました。昨年12月13日には朝日新聞で大きく紹介され、翌14日には吹田市のメイシアターで岸田國士作の「結婚をめぐる3つの風景」を上演しましたが、シナリオも彼女たちの演技もとても素晴らしいものでした。